ITILはInformation Technology Infrastructure Libraryの略になります。ITサービスのベストプラクティスを集結したフレームワークです。会社のシステム運用の部署が遂行すべき仕事の手順、スタッフ、チーム体制、採用技術の選び方や実践方法等をまとめたガイドラインになります。最近では、ITサービス業務における事実上のシステム運用管理基準になります。ITサービスマネジメントとは、会社や組織内における業務内容に応じたITサービスの提供とサポートをより効率的にします。ITのライフサイクル（企画提案から構築、製品やシステムの導入から運用）の全般に対応しています。インシデント管理とは、ITサービスマネジメントから製品サービスの品質の低下させる可能性のある全てのイベント（事柄）を指します。
ITILはあくまでも基本的なマニュアルです
ITILは7個のフレームワークにより構成されています。主として、ビジネスとテクノロジーを結んでいます。ITILフレームワークとして、ビジネスの観点、サービスマネジメントの導入計画、サービスサポート、サービスデリバリ、ICTインフラントラクチャの管理、アプリケーションの管理、セキュリティーマネジメントがあります。ITILは世界中の多くの会社の成功事例をもとにしたものですが、必ずしも全ての会社にあてはまるとは限りません。例えば、サービスデスクだと機能ごとに窓口を設けていますが、ITILによって窓口を１本化する事が良いとは限りません。プロセス改善を試みようとして、ITILに近づけようとするあまり、会社の本来の目的業務のシステム運用の品質向上に対しての意識が薄くなる事もあるので注意したい点です。
ITILは基本の７ステップで構成されています
ITILを利用したシステム運用として、７ステップの方法があります。ステップ１、達成目標を決める。ITサービスの必要性や改善方法を明確にする。ステップ２、現状基準の評価。現状のITサービスのレベルの分析をする。ステップ３、サービス水準目標を決める。達成目標は無理のない範囲内の実現可能のレベルで決める。ステップ４、プロセスの改善。具体的なプロセス改善とは、プロセス、ヒト・組織、管理ツール・情報管理の観点から選ぶ。ステップ５、定着化。あらかじめ決定したプロセスを改善するにはITサービス業務に携わる全ての社員がITILの理念を理解して、改善したプロセスを認識させる事が必要です。ステップ６、改善結果を把握する。プロセスを改善した後にきちんと定着しているのかどうか把握する。ステップ７、対策。当初の目標達成出来ていないプロセスを次の改善策とつなげます。